シンガポールの通商産業相、財務相、保健相の3大臣が連名でThe Straits Timesに寄稿し、コロナとともに生きる「ニューノーマル」のあり方とそこに向けたロードマップを説明した。
冒頭では、デルタ株への懸念を示しつつ「新型コロナウィルスは永遠に消滅しないかもしれないことは悪いニュースだが、良いニュースは新型コロナウィルスは高い確率でインフルエンザのような風土病(エンデミック)になっていき、人々はそれとともに普通の生活を送れるようになることだ」と記し、インフルエンザのように一部の人々は重症化したり命を落とすかもしれないが、その確率は非常に低く、共存するようになるとした。
そして、政府の今後数ヶ月の優先事項はそれらの実現であるとした上で、すでに大まかな計画は完成していると説明。まず重要なのがワクチンで接種を急ぐほか、検査の簡素化、迅速化にも取り組む。呼気による検査や集合住宅などの感染を調べる排水検査も候補という。そして、治療薬の開発と確保に注力していることもアピールした。
こうした取り組みにより、「感染が発覚した際の接触者の追跡や強制隔離が不要になる」、「簡単な検査で定期的に感染を確認でき、陽性が出たらPCR検査で確認し必要に応じて自宅療養する」、「新規感染者数を毎日監視することなく重傷者やICUの利用数に焦点を置く」、「ニューイヤーカウントダウンなどの大規模イベントを再開する」、「同様の措置をとる外国に自由に旅行できるようになる」とし、国民には感染予防など責任ある行動を呼びかけている。